就活を始めた。
しかし、社員として仕事をしたことがない僕には、まだまだ働くということや、それにあたっての心構えがわからない。
そんなとき、とある本を手にした。
『苦しかったときの話をしようか』。
タイトルからして、好きだった。
この本を手にしたきっかけ
僕はネットラジオをやっているのだが、そのリスナーさんがツイートで『苦しかったときの話をしようか』を勧めてくださった。
30歳のおじさんの戯言と思って読んで欲しいんだけど、この本、就職活動する前に読んでおけば良かったなと思ったので、ご紹介します。https://t.co/7PsaYGxe51
— あっくん/オスギ (@kzlfguard) June 27, 2019
ビジネス本は低俗で役に立たない、という偏見があったりして、僕はビジネス本をあまり好んで読まない。しかし、知っている人から勧められた本はやはり読みたいものだ。
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印象に残った/共感した言葉たち
まずは、この本を読んでいていくつか印象に残ったり、共感したりした言葉を紹介したい。
会社ではなく職能と結婚せよ
「私はどこに勤めている」と言える人にはなれても、「私は何ができます」と言える人になっているだろうか?(41)
僕が就職活動をする上でたいせつにしているのは、「将来的に、会社なしでも生きていけるだけの実力を身につけられるだろうか?」ということだ。
この本を読んで、その考えを強くした。
「誰かが正しいか」ではなく「何が正しいか」
(・・・)年齢や性別を問わず「誰が正しいか」ではなくて「何が正しいか」を議論できる会社をいくつか探せば良い。(43)
「何を軸に就活するのか」
これが大切だと著者はしきりに言っていた。
僕はひとつの大きな軸として、「誰が正しいか」ではなくて「何が正しいか」を議論できる会社が良いと思った。
就活で別人格は演じるべきでない
内定を取るために別人格を演じるのは不幸の始まりだ(45)
僕もこれに共感する。いつも言われていることだが、就職活動/採用活動というのは、恋人探しのような側面があるんだと思う。
だから、無理していろいろ別人格を取り繕ったところで、お互いに不幸になるだけなんだろうと思う。
ちょっとしたリズムの違い、考え方の違いが、いずれはチリも積もって苦しくなっていくのは想像に難くない。
大凶と凶を避ければいい
たった1つの大正解、大吉を引こうとするな! 46
就職活動というのは「世界のどこかにある、自分に完璧に合っている至上の会社を探すものだ」と勝手に思っていたフシがある。
でも、著者はそうは思わない。むしろ、就職活動というのは大凶と凶を避けるゲームなのだという。
確かに、そのように考えたほうが良いのかもしれない、と思った。
普通のことをしていても、普通の人にしかなれない。
普通の人と同じようなことをしていたら、普通にしかなれない。202
たしかに、と思った。
僕はちょっと天の邪鬼なところがあったりして、「普通」でありたくないと思ったりする。だから、もし「普通じゃない人」になりたいのだったら、普通の人がやらないことをやらなければいけないのだ、とハッとさせられた。
さいごに
無論のことながら、この本に書いてあるすべての考えに僕は賛成できるわけではない。
生存バイアスには気をつける必要があるし、無理をしすぎでは?と思うところもある(職場で過酷な嫌がらせや妨害などに遭って体と心を壊した、と書いてあったところでは「いや、逃げろや」と思ったりもした)。
逃げることも勇気の1つではある。
逃げなかったら逃げなかったなりに、そして逃げたら逃げたなりに、後悔がないのであればきっと良い選択肢なんだろうと思う。
とにかく、就活する上で、自分の適性や好きなことを見定めて、それを追求するべきだという方針を、僕はまた強くした。
なお、この本での著者流の「自己分析」方法も興味深かったので、別の記事で紹介したい。