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ゲイ・ジェンダー

【ゲイ学生が選ぶ】ゲイの中高生が今読むべき小説3選

みんなすばる
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この世はヘテロセクシュアル恋愛ものに溢れすぎている!!

どうも、みんなすばるです。

さて、ゲイだといつも困るのが、

BLには手を出しづらいから、小説がいいなあ
だけど、感情移入できる恋愛小説がない……!!

という状況。

ところがどっこい、そんな「ちょうどよい」作品があるんです。

というわけで今回はゲイの中高生が今読むべき小説

  • 『サイモンvs人類平等化計画』(原タイトル Simon vs. the Homo Sapiens Agenda)
  • 『仮面の告白』
  • 『アリストテレスとダンテ、宇宙の神秘を知る』(未邦訳。原タイトル Aristotle and Dante Discover the Secrets of the Universe)

をご紹介します!

>>ゲイに絶対おすすめの漫画『青のフラッグ』徹底解説はこちら

 

『サイモンvs人類平等化計画』

サイモンvs人類平等化計画 (STAMP BOOKS)この表紙好き

あらすじ

まずはあらすじを。

サイモンはごく普通の高校生。ネットで知り合った「ブルー」に夢中で、自分がゲイだということも、ブルーにだけは打ち明けられる。ところが同級生のマーティンに秘密がばれ、クラスのアイドル、アビーとの仲を取り持つように脅迫されてしまう。サイモンの悩み多き日々がはじまるが……。かざらない文体で描く高校恋愛小説。

サイモンvs人類平等化計画 (STAMP BOOKS) Amazonより

 

評価点・特徴

この小説の素晴らしいところは、

  • 主人公のサイモンがかわいい
  • ゲイの葛藤をすでに乗り越えた上での話を書いている
  • セクシュアリティだけでなく、人種の問題も扱っている
  • 主人公のサイモンがかわいい

という点です。つまり、セクシュアリティにこだわりすぎていないのです。

次世代ゲイ小説」、といえるかもしれません。

全体として明るい話に仕上がっていて、結末では鳥肌と興奮が止まりませんでした。

ああ、いい時代に生まれた……」と思わせてくれました。

 

(追記2018/11/08)

ちなみに!!!!!!!!!!

実はアメリカで実写映画化しました。『Love, Simon』というタイトルです。

めちゃめちゃ高評価を受けたみたいです。
映画館によっては、最後に拍手が起きたりしたんだとか。

しかし日本では未上映……。情報も何も聞きません……。
でも一応、DVDは出ています。

また、Amazon Videoとかでは配信しているみたいですよ。

印象に残った部分

さて、印象に残ったフレーズが2つあったので、紹介します。

Why is straight the default? Everyone should have to declare one way or another, and it shouldn’t be this big awkward thing whether you’re straight, gay, bi, or whatever. I’m just saying.

なんでノンケがデフォなの? 全ての人がセクを宣言するべきだよ。ノンケなのかゲイなのかバイなのか他なのか、そんな気まずいものにするべきじゃない。わかんないけどさ。
(※邦訳はみんなの意訳)

White shouldn’t be the default any more than straight should be the default. There shouldn’t even be a default.

白人なのも、ノンケなのも、デフォであるべきじゃないんだ。そもそもデフォが存在するべきじゃないんだ。
(※邦訳はみんなの意訳)

読了時間は、だいたい5時間です。

 

『仮面の告白』

仮面の告白 (新潮文庫)改めて見ると、表紙もおどろおどろしい……。

その一刹那、私は彼と目を合わせた。まことの一刹那だった。彼の顔から道化た表情は消え、あやしいほど真率な表情が漲った。

ゲイの気持ちを描ききる三島由紀夫

「三島由紀夫はゲイだった」という説があります。

この本を読んでると、「いやアンタ、絶対ゲイでしょ」ってなります。

だって、ゲイの気持ちが確かに描ききられているのですから。

あらすじ(?)

どういう小説かといと、

「私は無益で精巧な一個の逆説だ。この小説はその生理学的証明である」と作者・三島由紀夫は言っている。女性に対して不能であることを発見した青年は、幼年時代からの自分の姿を丹念に追求し、“否定に呪われたナルシシズム”を読者の前にさらけだす。三島由紀夫の文学的出発をなすばかりでなく、その後の生涯と、作家活動のすべてを予見し包含した、戦後日本文学の代表的名作。

仮面の告白 (新潮文庫) Amazonより

なんかおどろおどろしく書かれていますが、要するに主人公はゲイだってことです。

 

評価点・特徴

この半自叙伝的小説は、ぶっちゃけ読みにくいです。

さっきの『サイモンvs人類平等化計画』と比べたら、10倍くらい読みにくい説あります。

たとえば、こんな一節。

フィールドの一角に二本の欅の巨樹が寄り添うており、そのながながとさしのべた朝影は、雪景色に、何か偉大さの犯さずにはおかない朗らかな誤謬とでも謂った意味合いを添えていた。

難しい。というか回りくどい

三島由紀夫って散文の詩人ですしね〜わかる〜(なにもわかっていない)。

でも高校生だったぼくは、この小説に出会って「ああ〜〜やっと感情移入できる小説見つけた〜〜」となりました。

たとえば、ゲイがいないこと前提に話が進んでるときって、まさにこんな気持ちになる。

私という存在が何か一種のおそろしい「不在」に入れかわる刹那を見たような気がした。

 

色褪せない魅力

3回読みましたが、不思議と色褪せないのです。

おそらく、「こういうことが言いたいのかな?」と毎回頭をひねらせて、毎回すこし違う考えに至るからでしょう。

「近代ゲイ文学」の最初期の作品です。読んで損はありません。

読了時間は、だいたい4時間30分。

 

 

『アリストテレスとダンテ、宇宙の神秘を知る』(Aristotle and Dante Discover the Secrets of the Universe)

Aristotle and Dante Discover the Secrets of the Universe残念ながら、未邦訳……

あらすじ

どういう小説かというと、こんな感じです。

兄が刑務所にいるアリストテレスは、怒りっぽいティーンエイジャー。ダンテは、世界を変なふうに見ている知ったかぶりさん。この二人はスイミングプールで会ったとき、共通点は何一つないと思われた。でもこの孤独な二人が一緒に時間を過ごしているうちに、特別な友情が芽生えていることに気づく——人生を変え、永遠に続くような。そして二人はこの友情を通して、じぶんたちにとって大切な真実やどんな人になりたいのか、学ぶことになる。

(翻訳はみんなすばる)

 

評価点・特徴

後半は、落涙必至。なんどもなんども泣きました。

また、作者は詩人でもあります。だからか、文体は詩的で素敵です。

ほかにも、この本はGoodreadsという大手の洋書コミュニティサイトで「セクマイ関連のヤングアダルトフィクション」第1位に輝いています(2018/06 現在)。

英検2級〜準1級レベルなら読めるはずです。

ぜひ読んで、涙してください

読了時間は、4時間くらい

 

印象に残った部分

最後に、クライマックスの会話を引用しましょう。

“Dante’s my friend.” I wanted to tell them that I’d never had a friend, not ever, not a real one. Until Dante. (…) I wanted to tell them that he had changed my life and that I would never be the same, not ever. And that somehow it felt like it was Dante who had saved my life and not the other way around. (…) and yet I didn’t have the words. So I just stupidly repeated myself. “Dante’s my friend.”

「ダンテは俺の友達なんだ」彼らに伝えたかった、ほんとうの友達なんて、たったの一度もいたことがなかった、ダンテに会うまでは、って。(…)ダンテが俺の人生を変えてくれたこと、もうもとにはぜったいに戻れないことを、彼らに伝えたかった。ダンテが俺を救ってくれたようになぜか感じた、その逆じゃなくて。伝えたかった、そういうことも。(…)でも伝えるだけのことばがなかった。だからアホくさく繰り返した。「ダンテは俺の友達なんだ」
(※邦訳はみんなの意訳)

おわりに

今回は、ゲイがテーマになっている小説の中でもぜひとも読むべき3作品を取り上げてみました。

日本の小説シーンだと、ゲイを正面から取り扱った作品はまだまだ少ないです。

さあ、この3作品を読んで、ヘテロ社会のくびきから抜け出しましょう(笑)

>>ほかにおすすめする本・漫画はこちら

以上、みんなすばるでした。

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