2019年2月14日、13組の同性カップルが地裁に一斉提訴した。
そのニュースを報じたツイッターでも、「愛に性別は関係ない」「別に幸せな人しか増えないからよくね?」「積極的に反対する理由がない」というふうに、同性婚を支持する意見が数多く見られた。
そうして僕は、こう思った。
「もうずいぶん遠くまで来たんだなあ」
だから、僕は7年前の、中学2年生の僕に言いたい!
「もうそろそろ、大丈夫だと思う」
そんなわけで、大学3年生の僕が最大限の先輩風を吹かせてみよう。
苦しいだろうけど、悩んで良かった
まず言いたいのは、「ゲイで悩んで良かったよ」ということ。
喉元過ぎればなんとやら、っていうやつかもしれない。
「通らなくてもいいはずの道」であることも間違いない。
でも、自分のマイノリティ性に悩んだ経験は今でも活きているし、きっと一生、活きていくと思う。だから、今は人生の貯金を積み立てていると思って、どうか苦しみに耐えてほしい。
でも苦しすぎたら逃げてほしい。苦しすぎたら相談してほしい。
その苦しみ自体が不当であることには間違いないから。
まずは動いてみるしかない
環境って驚くほど変わらない、自分から変えにいかなければね。
まず君は、自分の中のクローゼットから出てくる。
「自分はゲイなのかもしれない」、ということを戸惑いつつも受け止める。
その後、君はインターネットと本のすごさを知る。
同じ悩みを共有している人とつながれるし、そういう人が集まる場を知る。
でも、いつかはパソコンや本の前から動かなきゃいけなくなる。
「ゲイの人が実際にいるところ」にね。
動くと世界は広がっていく

最初の一歩はいつだって怖かったし、不安が募った。
でも勇気を出して動いてみると、きっと、世界は広がる。
君はおかげで初めてのゲイの友達ができる。そして一人では絶対に行けなかった場所にいける。東京レインボープライドとか、『カミングアウト』という映画とか、『どうしても触れたくない』という映画とか、ね。
カミングアウト:焦らないで、相手を選ぶ権利はあなたにある

幸せなことに、君は理解のある友達に恵まれている。
だから、君がカミングアウトしても、ほとんど否定的な反応は返ってこない。これは本当にツいていることだ。
といっても、カミングアウトする前から「こいつはダメそうだな」という人は確かにいるけれど……。でも、そういう人は消耗の元だ。残念ながら、ね……。だから、じっくり、焦らないでカミングアウトしよう。
ところで、カミングアウトしていることが成熟していることでもないし、カミングアウトしなきゃいけないというわけでもない、ということは胸に刻んでね。他人にハッピーエンドを押し付けないように……。
「二丁目に捨てるゴミなし」はガチ

「彼氏できるのかなー」
君はずっとそれを不安がっていたね。
まあ確かにドジだし、見た目もそんなによくないし、マイペースだし、モテるタイプではないよね。体格はいいほうだけど、別に運動もそんなにできないし。
ところがどっこい、君はいずれ「二丁目に捨てるゴミなし」という言葉の意味を知ることになる(二丁目は比喩的な意味にすぎない。君は二丁目にあまり行かないタイプだ。ついでに言うと、別にゲイだからといって二丁目に行かなきゃいけないわけではない)。
自分を好きになってくれる珍妙な人(ごめんなさい元パートナーの方々)は、人生のコースの中で出てくるから、安心してほしい。
(この世界の需要構造はきっと永遠の謎だ)
時代は進んだ、そして進む

君が苦しんでいた2012年から2014年。
その間、「同性婚」なんていう単語が日本で報道されたことなんて、ほとんどなかったんじゃないかな。
でも、2015年を境に同性婚賛成派が多数を占めるようになった。2019年の今では、13組の同性カップルが同性婚の実現のために集団提訴するほどだ。
2018年にはドラマで「LGBTブーム」が起きて、ゲイの出てくるドラマがたくさん出てくる。たとえば『おっさんずラブ』や『隣の家族は青く見える』、『弟の夫』とかね。
こんなふうに、中学二年生の君には想像もできないくらい、時代は進んでいくんだ。信じられないかもしれないけれど。
きっと明るい未来が待っている。
そう希望を持ち続けて、どうか7年後まで生きていてほしい。
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