みんなすばるです。
ぼくと恋人(れお)の話、第4回。
今回は、もろもろの「はじめて」の話。
「散歩」という名の何か。
「I love you」の日本語訳は「月が綺麗ですね」。
夏目漱石がそう主張したという逸話(伝説?)は、ずいぶん有名です。
モノをはっきり言わない「回りくどさ」が「日本らしい」んですかね。
だとすれば、ぼくもその「回りくどい日本らしさ」に染まっていると認めざるを得ません。
「散歩しよ」
ぼくたちの間で「散歩しよ」が暗号めいたものになったのは、多分、観覧車から数日後の出来事からです。
確か、何かのイベントから一緒に帰っていました。
その帰りの電車で、ぼくがれおに「散歩しよう」と言いました。
つまり、途中下車して駅の周辺をウロウロしよう、と。
でも、「散歩しよ」に込めた意図は、たぶんれおにとって明らかでした。
「ハグしたい、キスしたい」
でも、そういうことは直接言わないのが華。
だからこその、「散歩しよ」でした。
チキンだから言えないだけ。
でも、公の場で手を繋いだり、ハグをしたり、キスしたりできるのはヘテロカップルの特権です。
他人の視線を気にしてしまうぼくたちは、暗いところ、誰にも見られないところを探しました。
そして散歩しているうちに、その条件に合致する「ある公園」を見つけました。
はじめての〇〇で、号泣!?
その公園は、ほとんど人通りがなく、茂みも豊富。
だから、好きなだけハグできました。
頬にもたくさんチューできました。
お互いにぎゅーっとしたりしているうち、れおが言いました。
れお「もっとキスしたい」
ぼく「……もっとって?」
れお「……口にしてほしい」
(だいたいこんな会話だったはず)
言い出せないし、いきなりキスするのも気が引けたから、それまでぼくは頬や額にしかキスしていませんでした。
でも、れおが言ってくれるなら。
そういうわけで、チューしました。
多分、ぼくめっちゃ下手くそでしたけど。
そしたら次の瞬間、れおがくるりと背を向けました。
ぼく(え、どうしたの!?)
れおは指で目元を拭っていました。
泣いているのだと分かりました。
ぼく「え、大丈夫……!?」
れお「うん」
まさか、キスが下手くそすぎて泣いてる……!?
それとも、口臭がひどくて泣いてる……!?

百年の恋も冷めたとかいうやつ……!?
と内心不安でした。
でも、杞憂でした。
ぼく「どうして泣いてるの……?」
れお「すばるとキスできたから」
ぼく(!!!)
かわいすぎかっっっ!!!
ピュアすぎだろっっっ!!!!
……と、れおとの「ファーストキス」は無事(?)に終わりました。
(後から聞いたのですが、映画を見に向かっていたときにも、ぼくに誘われたことが嬉しすぎて泣いていたそうです。参照↓)

「男ですよね。男同士はちょっと無理です」
すっかり行きつけになった公園ですが、そのうち、キスだけじゃ飽きたらなくなります。
でも、公園でおっぱじめるほどの肝もないし、2人とも実家住まい……。
そうなると、行く先はひとつしかありませんでした。
そう、ホテルです。
公園の近くに小さなホテル街があったので、そこに試しに行ってみました。
でも、時間帯のせいか、だいたいは埋まっていました。
ただ、なんとか空いているっぽいところを発見!
システムがあまりよくわからないまま、空いている部屋のボタンを押して受付にいきました。
受付にいたのは60代くらいの婆さんです。
後から来たれおを見て、その婆さんは言いました。
受付婆「男ですよね?」
れお「違います」
受付婆「いや、声が男ですよね。男同士はちょっと無理です」
ぼく「はあ」
そこで争ってもきっと埒が明かないと思い、ぼくとれおはそのホテルを去りました。
屈辱的、とはこのことでした。
(この婆さんに腹が立ったのは、「男同士は無理」という理由の他にもあったのですが、それはまた別の記事で)
どうしようもないので、確かそのときはホテルに行くことを諦めて、始発まで近くのファミレスで居座りました。

ホテルにリベンジする機会は、割とすぐに訪れました。
今度は、「男性同士OK」と明確に記しているホテルを選ぶことにしました。
土地柄、新宿にはそのようなホテルがたくさんあって助かりました。
2人ともそういうホテルは初めてだったので、豪華な内装やジャグジーやベッドにいちいち目を輝かせました(笑)。
あとはやることをやった感じです(バニラだけど)。
さて、先に書いた通り、ホテルの婆さんに腹が立ったのは、「男同士は無理」と言われたことだけではありません。
しかしそれについては、また改めて説明が必要になります。
というわけでその話は、また次回。


以上、みんなすばるでした。
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