「性的指向と性的嗜好の違いってなんだっけ……?」
「指向と嗜好って、そんなに区別できるのかな?」
こんなふうに思っている方が多いのではないでしょうか?
そう、「性的指向」と「性的嗜好」は一筋縄ではいかない概念です。
そこで一度、「性的指向」と「性的嗜好」をもう一歩深く考えてみませんか?
そんなわけで今回は、「性的指向」と「性的嗜好」についてもう一歩考えさせてくれる記事を3つ紹介します。
これらを読めば、あなたも「性的指向」と「性的嗜好」の議論がわかるはず。
「ダイバーシティは「取り戻す」もの 差別の歴史の中で生み出された”性的指向”と”性的嗜好”の違い」
「ダイバーシティは「取り戻す」もの 差別の歴史の中で生み出された”性的指向”と”性的嗜好”の違い」|wezzy
こちらの記事は、「マサキチトセ」さん執筆。
マサキチトセさんはクィア理論・フェミニズム・社会運動論の評論家で、わかりやすい解説やLGBTに関わる豊富な知見、鋭い問題提起には定評があります(とぼくが思っている)。
『現代思想』の2015年10月号「特集=LGBT 日本と世界のリアル」にも文章を寄稿されていたり、ツイッターで貴重な情報をつぶやいていたりと活躍中です。
- 「性的指向」という概念が生まれたワケ
- 「性的指向」と「性的嗜好」で分けて語られるワケ
- ダイバーシティを推進する上で知っておくべきこと
「ダイバーシティは「取り戻す」もの 差別の歴史の中で生み出された”性的指向”と”性的嗜好”の違い」|wezzy
「<杉並区議「同性愛は趣味」発言>「性的指向=趣味ではない」理論こそ危険なロジック」
<杉並区議「同性愛は趣味」発言>「性的指向=趣味ではない」理論こそ危険なロジック
2016年2月、杉並区議の小林ゆみ氏が性的指向を「趣味」と発言しました。その際に、「性的指向は趣味じゃないんだから、差別してはいけない」という批判がなされました。
この記事では、「〈性的指向≠趣味〉の論理は危ないのではないか……?」という問題提起を行っています。
確かに、「性的嗜好」と「性的指向」は異なる。
しかし、世の中には人を殺すことでしか快楽を味わえなかったペーター・キュルテン(殺人を含む80件の犯罪で死刑)のようなシリアルキラーたちがいる。彼らの場合、殺人・強姦が「みずから選べない生得的な性的指向」のケースも多い。
切り裂きジャックのように、強姦殺人を自己目的化した凶悪な快楽殺人犯などの「どうしても止められない生得的な性欲に基づく快楽殺人への衝動」は趣味や嗜好ではない「指向」だろう。ネクロフィリア(死体性愛)などの類もそうかもしれない。
そう考えると、「性的指向=趣味ではない」理論は、こういった異常犯罪者の性的指向をも「自分では選択できない、やむを得ないモノ」と受け入れざるを得ない危険性がある。社会的には、これはこれで危険だ。
みなさんはこの記事をもとに、どう考えますか?
<杉並区議「同性愛は趣味」発言>「性的指向=趣味ではない」理論こそ危険なロジック
- 「性的指向≠趣味」による正当化の危うさ
「新春暴論2016――「性的少数者」としてのオタク」
新春暴論2016――「性的少数者」としてのオタク / 山口浩 / 経営学 | SYNODOS -シノドス-
この記事では、LGBT運動や「性的指向」といったカテゴリーのもつ矛盾が「オタク」という要素から考察されています。
鋭い指摘がなされていると思い、紹介してみました。
- LGBTや「性的指向」によって取りこぼされるものはなにか?
- LGBTよりも広い範囲で考えてみる性
新春暴論2016――「性的少数者」としてのオタク / 山口浩 / 経営学 | SYNODOS -シノドス-
おわりに
「性的指向」と「性的嗜好」に関する3記事を紹介してみました。
ぜひ皆さんも、「性的指向」と「性的嗜好」について、一段と議論を深めましょ!!
以上、みんなすばるでした。
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