みなさんは、「リーダーシップ」と聞いて何を感じますか?
ぼく自身は、幼い頃から「リーダーシップ」ということばに不思議な「魔力」を感じていました。だからなのか、この21年間は何かと「リーダー」と縁がありました。
リーダーへの根拠なき憧れと、失敗
中学生の頃は、自分でもわかるくらいリーダー失格でした。
「ぼくがリーダーだったから失敗した」と言い切れるくらいに。
リーダー失敗経験:合唱祭
それの最たる例が、学校の合唱祭でした。
ぼくはクラスの指揮者に名乗り出ました。2回も。
けれど、いずれの2回も「リーダーとしての振る舞い」をせず……。たとえば朝練にも参加しなかったし、最低限の音楽的素養を身につける努力もほとんどしませんでした。
リーダー=肩書き?
このときのぼくは、「指揮者」=「リーダー」というわかりやすい指標=肩書きに憧れていたのです。
それの意味する責任や義務はなにも考えずに。
リーダーの観察へ
この失敗経験から、「しばらくリーダーになるのはやめよう」と思いました。
そして周囲の「良いリーダー」を観察することにしました。
リーダーの観察と検証
リーダーの観察をしてみた結果
周囲の良いリーダーを観察してわかったことがいくつかありました。
それは次の3点でした。
- リーダーシップを発揮しないのも、リーダーシップ
- 必ずしも「肩書き」をもっていない
- ヒラの人とは別の努力をしている
そこで、高校時代のぼくは、部長・生徒会副会長という立場なども使いつつ、上の仮説を確かめてみることにしました。
リーダー成功経験:部・生徒会・文化祭
上の仮説に則って、高校時代はリーダーシップ経験を試してみました。
すると、部の方では文化祭の企画で「成功」を収めました。
生徒会の方でも、多少の衝突がありつつ、なんとか新しいこともやって無事に生徒会副会長の任期を全うしました。
クラスの文化祭企画をまとめる係もやりました。それも成功しました。
「こんなにスムーズに企画を進められるのはカルチャーショック」とまで言われて、めちゃくちゃ嬉しかったことを覚えています(とはいえ、めちゃくちゃ手伝ってくれた同級生が有能すぎたんですけどね)。
ぼくの現在と、大学などで得た教訓
今では、一応周りから「頼りになる存在」、「まとめ役」と言われるくらいにはなりました(自分ではそんなことないと思っているので、お世辞かもしれません……)。
でも考えてみると、たしかに中学生の頃から「リーダーシップ」について試行錯誤してきたなあ、とは思います。今も試行錯誤中ですが。
まだまだ三流四流ですが、それなりに「リーダー」について考えてきた21年間だったと思います。
それで、今の所はリーダーシップについて、次の点を意識するようになりました。
- リーダーシップを発揮しないのも、リーダーシップ
- リーダーシップは肩書きではなく、行為と権威に宿る
- ヒラの人とは別の努力をする
- 「民主制」を盲信しない
- 傾聴する
- リーダーシップは個人じゃなくて、相互作用的なものだと考える
- リーダーシップとマネジメントの共通点・違い
- 「自己流」でいく
①リーダーシップを発揮しないのも、リーダーシップ
正直、ある程度は「出しゃばる」ことが必要だとは思います。
でも、「出しゃばりすぎる」のも良くない。
これは「他人の可能性を潰さないため」という意味で大切。
「自分じゃないとできないんだ」と判断するのは、周りがほんとうにそうだとわかってからにしましょう。そうしないと、「どうせあの人がやってくれる」と周りの人が自らにストッパーをかけてしまうから。
また、「自分じゃないとできないんだ」と判断するのは、「周りは頼れないんだ」と自分に要らないハンデを課すことにもなります。これはのちのち大変になります……。
リーダーになればいい、ってものじゃない
リーダーになればいい、ってものじゃないんです(大事なことなので2回言いました)
(中学生の自分に散々言い聞かせてあげたい)。
「ほかの人にも(サブ)リーダーをやらせる」
「この場面では、あの人にリーダーをやってもらうほうがよい」
それくらいの気持ちでやるほうが、総合的にはみんなの力を活かせます。
②リーダーシップは肩書きではなく、行為と権威に宿る
「〇〇サークル代表」であろうが、
「〇〇サークル副渉外」であろうが、
はたまた役職に就いていなかろうが、リーダーシップは誰でも発揮できるものです。
というのも、リーダーシップは「肩書き」に宿るのではなく、「行為」と「権威」に宿るからです。
たとえば、あなたに「〇〇代表」という肩書きがあっても、あなたがまとめ役をかってでなかったり、誰もあなたの話を聞いてくれなければ、そこにリーダーシップは存在しません。
他方、たとえあなたが「ヒラ」だったとしても、「これはこうするべきだから、あの人にお願いしよう」と動いたり、他の人があなたのことを「この人にお墨付きを貰えれば、さしあたり大丈夫だろう」と思ってくれたりすれば、あなたは実質的なリーダーです。
要するに、肩書きではなく「実」(行為+権威)を見ましょう、ということ。
③ヒラの人とは別の努力をする
「リーダーシップを取らない人(=ヒラ)」とは異なる努力をする必要があります。
たとえば合唱祭であれば、ヒラは指示・楽譜通り歌えば及第点でしょう。
でも、パートリーダーや指揮者は、「こう歌ってね」「こう歌ったほうが良さそう」というふうに「ビジョンの提示」=「指示の設計」をしなければなりません。
そしてその「設計」のためには、ただ指示に従うための努力以上のものが要求されます。なにせ、「こう設計しなさい」と指示をくれる人はいないのですから。
④「民主制」を盲信しない
これは大事です。
「民主的にやるのが大事だろー!」と思う人がいるかもしれませんが、ぼくは違うと思います。
どうしてかというと、「なんでもかんでも民主的に決めます」とやると何も決まらないからです。どこかで独裁的に「ここはこうする」と(叩き台的に)決めないと、物事は先に進まないのです。
そこで、「限られた選択肢を提示して、その選択肢の中から民主的に選ぶ」というのが理想的でしょう。つまり、リーダーの役割は「選択肢の絞り込みと提示」とも言えますね。
たとえばぼくは高校の文化祭で、クラスの企画案をある程度絞ってクラスに提示しました。「ぼくとしては、〇〇と△△と××が良いと思っています」というふうに。
この手法と、「議論の目的と時間制限を明確にする」ことを組み合わせたからこそ、「こんなにスムーズに企画を進められるのはカルチャーショック」と言ってもらえたんだと思います。
⑤傾聴する
いくら自分に情熱があろうと、「方向性がおかしい」or「ヒラとの温度差がある」状態では空回りしてしまいます。
そこで、事前に「どれくらい貢献できるのか/貢献したいのか」・「何をしたいと思っているのか」といったことをアンケートで聞いて把握するのが良いでしょう。
その他、批判的意見・「こうしたほうが良くない?」という意見にも丁寧に耳を傾けることです。
だいたい、自分ひとりで何かを考えて行動しても、所詮は一人(の頭脳)です。
どうせなら他の人の客観的な意見も考慮に入れましょ。
そのほうが、自分のアイディア(進め方・企画内容など)も深まりますし。
⑥リーダーシップは個人じゃなくて、相互作用
リーダーシップは結局、あなた一人が作るのではなく、みんなで作るものです。
露悪的に言えば、「共同幻想」。
だから、他の人とのやりとり・コミュニケーションを大事にしていくべきだと思います。
相手のモチベーションをあげられる言葉や行為はなんだろう、この場はどうすればもっと上手くまとまるだろう、と想像し、行動につなげることで、みんなでより良い共同幻想を作り上げられるのではないでしょうか?
⑦リーダーシップとマネジメントの共通点・違い
リーダーシップとマネジメントって、同じなようで違うんですよね。
それに気づくのに、21年かかりました(遅い)。
リーダーとマネージャーがやるべきことって、かぶったりするし、違ったりする。
いや、もっと正確に言えば、ぼんやりとした「リーダーシップ」や「マネジメント」といった言葉は、2つが並んだときにはじめて意味が明確になる、という感じでしょうか。
ぼくとしては、
- 「リーダー」――物事に率先して取り組み、周囲をひっぱり、巻き込んでいく人
- 「マネージャー」――チームの作業等の進捗状況を把握し、滞りなく進むようにする管理者責任者
だと思っていて、やっぱりリーダーがマネージャーになる瞬間も多々あるのです。
この点については、別の記事で詳細に考察してみました。
⑧「自己流」でいく
リーダーシップについて悩んで、一時期はリーダーシップに関する本を読んでいました。
自己啓発本は嫌いなのに。
それでわかったこと。それは、ぶっちゃけ、「人には人のリーダーシップ」。
「ガツガツ系のリーダー」もいれば、「控えめ系のリーダー」もいる。
どんなリーダー像が自分にしっくり来るのかは、多分いろいろ試してみないとわかりません(そして周囲との相性もあるから、なおさら難しい)。
ちなみにぼくは、「控えめ系のリーダー」を自認しています。
まとめ
- リーダーシップを発揮しないのも、リーダーシップ
- リーダーシップは肩書きではなく、行為と権威に宿る
- ヒラの人とは別の努力をする
- 「民主制」を盲信しない
- 傾聴する
- リーダーシップは個人じゃなくて、相互作用的なものだと考える
- リーダーシップとマネジメントの共通点・違い
- 「自己流」でいく
ぼくが今考えているリーダーシップ観は、こんな感じでした。
自分でも試行錯誤中ですが、ほかにリーダーシップについて悩んでいる方の力添えになれたのであれば幸いです。
以上、みんなすばるでした。
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