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メタ倫理学の用語がかっこいい件について。〜『メタ倫理学入門 道徳のそもそもを考える』〜

また発熱しました……。みんなすばるです。

今回は、最近読んだめっっっちゃ面白い本を紹介します。

メタ倫理学入門: 道徳のそもそもを考える』です。

誰に向いているか、何を学べるのか

そもそも道徳に答えってあるの?

そもそも道徳的ってなに?

そもそも道徳に従う必要ってどうしてあるんだろう?

という疑問をもったことがある人におすすめです!

 「道徳に答えがあるのか

道徳的であるとは何か

道徳的にふるまう必要があるのか

そういう問いを巡って、メタ倫理学者の考えた様々な答えをのぞき見できます。

 

この本の見どころ

この本、めっちゃ親切です。

メタ倫理学の本には初めて触れましたが、各節や章ごとのまとめ適切な図表わかりやすいたとえのおかげで、めちゃくちゃわかりやすい。

こんな感じ

日本ではメタ倫理学の入門書がまだまだ充実していないみたいですが、この本は「これ一冊でその穴を埋めてやろう」というとてつもない決意を感じました。

 

かっこいい用語6つ

ぼくの独断と偏見で選んだ、6つの用語です笑
響きがかっこいいとかいう、ほんとうにしょうもない理由ですが、どれもかなりの含蓄があります。
ちゃんとした意味は本を参照してください〜!

①静寂主義 quietism

「道徳的な答え」があろうとなかろうと、ぼくたちの日常には影響がないし何も解決されない。

だから、「道徳的な答え」のあるなしはそもそも議論する必要はなく、静寂を保っていればいい、という立場。

②エウテュプロン問題 Euthyphro Problem

簡単に言うと、「神が命じたからその命令の中身は正しいのか、その命令の中身が正しいから神が命じたのか」問題

わかりやすくするために「神」を「先生」に置き換えると、「先生が言ったから正しいのか、正しいことだから先生が言うのか」という問題になる。

③ノイラートの船 Neurath’s Boat

「道徳的な真理」という大地はないけれど、ぼくたちは船に乗っている。

その船は甲板が取れたり、マストがはずれたりする。

けれど、船の中から材料を調達して直すことができる、という考え方/概念。

④ヒュームのギロチン Hume’s guillotine


“is-ought”問題
とも。

「である」と「べき論」にはギャップがある、という指摘。

たとえば、「ぼくは、男である」という事実は「ぼくは男らしくふるまうべきだ」という「べき論」を論理的には導きません。

⑤プリチャードのジレンマ Prichard’s dilemma

「どうして道徳的にふるまうべきなのか」を考えたときに生じるジレンマ。

パターン①「道徳的にふるまうと、『じぶんの利益』になる。だから、道徳的にふるまうべき」と考えた場合。

  • 利益にならない場合は、道徳がどうでもよくなってしまう。
  • ほかの方法で利益が得られるなら、道徳がどうでもよくなってしまう。

パターン②「道徳自体に意味があるのだ」と考えた場合。

  • 「どうして道徳は大事なの?」という質問に対して「道徳は大事だから」と答えるだけになってしまい、何も答えにならない。

⑥反理論主義 anti-theory

倫理学で、積極的に理論を構築するのは避けようとする立場

この本を読んで

この本を読んだおかげで、じぶんのふんわりとした道徳観が輪郭づきました。

ぼくの道徳観は「反理論主義」と「準実在論」と「見方の倫理」を混ぜたものなのかなーって気がします。

ちなみに「準実在論」quasi-realism は、次のような立場です。

準実在論とは、

  • 善い/悪いといった道徳的な性質は、科学的な意味では存在しない
  • けれどぼくたちは、何かが善い/悪いと考えるし、そのように行動する。
  • その結果、社会のなかで道徳的な性質がほんとうに存在しているかのように機能している
  • だから道徳は「準実在している」、

と考える立場。

他方で、「見方の倫理」ethics of vision は、次のような立場です。

「(・・・)あなたがそもそも理由というものを追い求めるのなら、真理と正しさを世界のうちに追い求めるのなら、そしてより善いものを追い求めるのなら、あなたはすでに道徳的に善く振る舞おうとしている。だから、それ以上の道徳的に善く振る舞うべき理由なんていらない(・・・)」

という立場。

「反理論主義」と「準実在論」と「見方の倫理」を混ぜて、理論的にちゃんとつじつまが合うのかは微妙ですが(笑)

 

おわりに

『メタ倫理学入門』、めちゃくちゃ学びがありました

読み進めるごとに「あーー、こういう考え方もあったか」と膝を打ちましたね。

うん。メタ倫理学は、面白い

(専攻を決める前に読んでたら、もしかしたら社会学じゃなくて倫理学を選んでたかも……)

ぜひ皆さんも読んでみてください、めっちゃ面白いので。

もしぼくと道徳観が同じだったりしたら、ぜひコメントで教えてください!

(違ってても!!)

以上、みんなすばるでした。

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