最近気づいてしまったことがある。というか、やっと気づけたことだ。
きっかけは最近のTwitter。
なりますよね。でも、めんどくさいけど他の人に任せた方が良い結果になることの方が多い気がします…
— Bruno (@capeta_port) November 10, 2018
ぼくは、「マネージャー」の顔をして「リーダー」になろうとしていた。そしてそれは、ときに(というかおそらくほとんど)害悪なのだ、ということに気づいた。
「リーダー」と「マネージャー」
「リーダー」と「マネージャー」は、人の上に立ちうるという点では一緒だ。けれど、この2つは次の点で大きく異なる。
それは、「リーダーは第一人者であり、マネージャーは第三者である」という点だ。
「リーダー」は物事に率先して取り組み、周囲をひっぱり、巻き込んでいく人のこと。他方、「マネージャー」はチームの作業等の進捗状況を把握し、滞りなく進むようにする管理者責任者だ。少なくとも、ぼくの中では。

リーダーとマネージャーが同じ人であることもあるだろう。実際、ぼくは多くの場合に兼任してきたし、そうするべきだとも思っていた。
でも、ほんとうはそうじゃないんだ。
リーダーとマネージャーは切り離して考えるべきなのだ。
「リーダー」と「マネージャー」の役割競合
今一度、リーダーとマネージャーの違いをおさらいする。
- 「リーダー」――物事に率先して取り組み、周囲をひっぱり、巻き込んでいく人
- 「マネージャー」――チームの作業等の進捗状況を把握し、滞りなく進むようにする管理者責任者
このように捉えると、2つは次の表のようにまとめられる。
リーダー | マネージャー | |
第一人者・当事者 | 立場 | 第三者 |
資源集中的 | 資源への見方 | 資源配分的 |
リーダーは「仕事の第一人者、当事者」として動く。
マネージャーは「仕事の第三者、俯瞰する人」として観察する。
リーダーは「目の前の仕事の実現に向けて、できるだけ頑張る」。
マネージャーは「複数の仕事を見渡し、資源を適切に配分する」。
このように、リーダーに求められることと、マネージャーに求められることは違う。そしてこの違いのせいで、リーダー役割とマネージャー役割はときに競合する。
今一度、さっきの図を見てみよう。

たぶん一番問題なのは、「マネージャーなのに、リーダーになってしまう」パターンだ。
自分がなにか具体的な仕事を成し遂げている。他の人をひっぱっている。
たしかにこの高揚感は、とても気持ちがよいだろう。
ところが、
- この仕事は、全体のなかでどういう役割を果たしているか
- ほかの仕事は、今どういう進捗状況なのか
といったことを把握するのは、「当事者性」を発揮しながら(=リーダーをやりながら)だとかなり難しいとぼくは思う。「当事者性」と「第三者性」をじぶんの中に共存させるのは難しいからだ。
指揮棒を振りながらバイオリンを弾ける人を、ぼくは知らない。
「指図型マネージャー」も悪くない
世間一般では、「リーダー礼賛」が多いと思う。ぼくも実際にそれに乗せられて、「リーダー」系の自己啓発本を1,2冊読んだことがある。
しかし、リーダーだけいても仕方がない。マネージャーだけいても仕方がない。
そしてまた、リーダーとマネージャーを兼任することは理想的だが、うまく兼任することはとても難しい。
マネージャーとして有能 | マネージャーとして無能 | |
リーダーとして有能 | (A)最強 | (B)ひっぱる型 |
リーダーとして無能 | (C)指図型 | (D)最弱 |
ぼくは今まで、上の表で言えば「(A)最強」でありたいと願っていた。そして「(C)指図型」を蔑視さえしていた。
ところが、それは極めて不当な考え方なのだ。
リーダーとマネージャーは、持ちつ持たれつの関係であるはずなのだ。稀有な人材は(A)最強たりうるだろう。けれど、ぼくのような凡人は、(B)か(C)のいずれかを引き受けるだけの謙虚さは備えておくべきなのだ。
そういう点で、(C)指図型だって悪くない。
というより、他の人を信頼して仕事を割り振っているあたり、もしかすると(C)指図型は、(A)最強よりも「最強」たりうるのかもしれない。
そんなことを、最近思った。
(これ再読しようかな……)

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